山の中での空襲

山の中をさ迷い歩く中、ソ連軍の飛行機が来て、機関銃を撃つ。
母の命令で、皆 伏せる。

母は耳の遠い祖母を一番側にし、肩を叩いて伏せる合図を送る
ことにした。

飛行機が去ると、妹達は母の生存をまず確かめた。
母が死ねば、自分達も祖母と死なねばならないのだから。
飛行機よりも祖母が身につけている鎌の方が恐ろしかったようだ。

飛行機が来て、また機関銃を撃つ。
妹が背負っている赤ん坊が泣く。
「お母さん、赤ちゃんが泣くよ!」と妹が叫ぶと、
「泣いてもいいから、伏せなさい。」と母が言う。

朝露の中を逃げ歩くので、衣服はびっしょりと濡れた。
日が当たると、その衣服を脱いで干した。

そのうち 黒フレップが自生している山に出、
お腹いっぱい フレップの実を食べる事が出来た。
食べ終わったら、弁当箱に実を摘んで詰めることを
母は妹達に教え 食料にした。

こうして 弾を避け 幼子と祖母を守った母だったが、
後になって
「あの時は、レストランに行ったようだったよ。」と
笑っていた。
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by sayo_71 | 2006-11-12 18:58 |
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